平成18年 労働基準法/安衛法 問2

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過去問 平成18年 労働基準法 問2 肢A

労働基準法第24条第1項本文においては、賃金は、その全額を支払わなければならないと規定されているが、同項ただし書において、法令又は労働協約に別段の定めがある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができると規定されている。
     

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過去問 平成18年 労働基準法 問2 肢B

最高裁判所の判例によると、労働基準法第24条第1項本文の定めるいわゆる賃金全額払の原則の趣旨とするところは、使用者が一方的に賃金を控除することを禁止し、もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済生活を脅かすことのないようにしてその保護を図ろうとするものというべきであるから、使用者が労働者に対して有する債権をもって労働者の賃金債権と相殺することを禁止する趣旨をも包含するものであるが、労働者がその自由な意思に基づき当該相殺に同意した場合においては、当該同意が労働者の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、当該同意を得てした相殺は当該規定に違反するものとはいえないものと解するのが相当である、とされている。
     

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過去問 平成18年 労働基準法 問2 肢C

労働基準法第26条の休業手当は、民法第536条第2項によって全額請求し得る賃金のうち、平均賃金の100分の60以上を保障しようとする趣旨のものであるから、労働協約、就業規則又は労働契約により休日と定められている日については、休業手当を支給する義務は生じない。
     

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過去問 平成18年 労働基準法 問2 肢D

最高裁判所の判例によると、労働基準法第114条の付加金支払義務は、使用者が同法第20条の予告手当等を支払わない場合に、当然発生するものではなく、労働者の請求により裁判所がその支払を命ずることによって、初めて発生するものと解すべきであるから、使用者に同法第20条の違反があっても、既に予告手当に相当する金額の支払を完了し使用者の義務違反の状況が消滅した後においては、労働者は同法第114条による付加金請求の申立をすることができないものと解すべきである、とされている。
     

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過去問 平成18年 労働基準法 問2 肢E

労働者派遣中の労働者の休業手当について、労働基準法第26条の使用者の責に帰すべき事由があるかどうかの判断は、派遣元の使用者についてなされる。したがって、派遣先の事業場が天災地変等の不可抗力によって操業できないために、派遣されている労働者を当該派遣先の事業場で就業させることができない場合であっても、それが使用者の責に帰すべき事由に該当しないこととは必ずしもいえず、派遣元の使用者について、当該労働者を他の事業場に派遣する可能性等を含めて判断し、その責に帰すべき事由に該当しないかどうかを判断することとなる。
     

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