3号について語りたい
投稿者: majinglang  (2017/02/24 06:03)  [国民年金法]
国民年金の第3号被保険者について、
いろいろ思うところがあるので
ここに吐き出しておく。


平成17年4月1日前の第3号被保険者の未届期間について、
届出をすることにより、
当該届出が行われた日以後当該届出に係る期間を
保険料納付済期間に算入することができる。


これを読んだとき、目が点になった。

社労士の試験から遠ざかり
必然国民年金からも遠ざかっていたから
こんな無茶苦茶な制度ができていたんだなんて
知らなかった。


え?じゃあ、あのときあの場所で、
私が3号未納について説明して
泣く泣く帰って行ったあの市民は
今ならさかのぼって3号未納ではなくなっているの?


私、嘘つきじゃん!!!!!


私が国民年金の窓口をやっていたのは
平成10年度~平成13年度で、
当時は3号届が市町村窓口だった。


当時は3号該当届がその事実が発生してから
30日以内だったのだけど、
30日以内に来る方なんてまれで、
下手したら10年も経ってから来る方とかいた。

一番最悪なのが、
65歳になってから初めて3号該当届を出しに来る方だった。

そういう困った様(当時の隠語)の受付と
説明はすっっっごく辛かった。


私「今から2年より前の部分は年金額には反映されません」

困った様(以下困)「え?え!だって、夫の給料から扶養控除で私の分が引かれていたはずですよ!?」(←いろいろ間違っている)


もちろん違う。

健保の扶養に入っていたことを言っているんだと思うが、
そもそも健保の扶養者がいようといまいと、
健保の保険料は異ならない。

私「あのう、健康保険にしろ厚生年金にしろ、
旦那様のお給料から奥様の分も徴収されているということはないんです。
扶養に入っている方がたくさんいても、
全くいなくても、天引きされる保険料の金額は変わらないんですよ」

困「だって、健康保険証に私の名前もありましたよ??」

私「健康保険と年金は別の制度です。それぞれに手続きが必要です」

困「だって、会社がやってくれるんじゃないんですか!?」

私「会社がやるのは健康保険だけで、年金はご自身でやらないといけないんです」



彼女は手続き後、泣く泣く帰って行った。


受け付けた私も気分がどーーーんと落ち込んだ。

なんでこんなダメダメな制度があるんだろう?

届け出は本人の義務っていうけど、
これだけ複雑な制度を知っている被保険者なんて
まれでしょうに。

例えば、市町村の年金窓口職員の間で長年
悪評が高かった(※)保険の外交員の説明会!!
(※個人の感想です)


あ、保険の外交員の説明会に出たら、
その会社が勝手に私を厚生年金に加入させた。

たったの1日だけだったけど、
年金の3号が切れたから、
窓口行って3号の手続きしよう♪

…なんて、考える専業主婦って
いる訳ないじゃん!!!!!???


あと、腹が立ったのが、旦那が転職したときの退職日。

月末でなく、一日前の日だったというやつ。



何年も前に1回旦那が転職した。

一日も間があいていなかったはずだけど、
年金の記録上は1カ月の空白となっていた。


というケース。


調べてみたら…

確かに退職日は10月30日だった。

つまり、10月31日資格喪失。

1か月のうちほとんどをその会社で過ごし
貢献してきたのに、年金としてはその月は
国民年金の1号になるっていう理不尽さ。

最悪なのは旦那ではなく奥様で、
奥様はそんなことになっているとは知らないから
10月31日以降、3号未納になっていた。


なんかね、社会保険労務士さんからのアドバイスで
社会保険料を節約するために、退職日を
末日でなく末日の1日前にする会社が多いんだって。



それを知ったとき、私は社会保険労務士って何だろう?と思った。

顧客である会社の利益だけ追求すればいいのか?

退職することになる社員の生活や老後のことは知ったことない??

ましてや、その社員の妻のことなんて社労士には関係のない話なのか?

それで、いいのか?


今、第3号は会社が手続きをしてくれる。

もし手続きが漏れても、社保庁(じゃなかった、機構)から
届け出が漏れていますよ♪っていう案内が届く。

いい時代になったなと思う。

ていうか、

ここまでシステムが整わないうちは、
3号なんてやっちゃだめだったんじゃないの!?